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こちらでは、経営審査の点数を上げることが出来るのか?
ポイントとなるところを説明しています。
初めての方には、ちょっと難しいところかもしれません。


実際、経営事項審査の点数を現状より上げることはできるのでしょうか?
直近の状況を振り返ってみていかがですが?
経営状況が良かったり、工事金額の大きな受注があって利益が大きく出た年の翌年は点数も良かったのではありませんか?逆に少し緩やかだったな~という年ももちろんあることと思います。

基本的には、直近3年の工事実績と直近2年の経営状況の結果なので、あるがままを受けいれるものだと思います。もっとも、細部に気をつければ点数の変動はあり得ます。


取れる点数をきちんと取れているか、確認されていますか?
例えば、点数の高いものでかつ、全業種に及ぶことを考えるなら社会性の点数を取得するなどもあります。


そこで、一つずつ各項目の改善点や注意事項を見ていきたいと思います。


おさらいですが、経営事項審査の点数は、次の5要素あります。

X1(完成工事高)、X2(経営規模)、Y(経営状況)、Z(技術力)、W(社会性等)で成り立っています。
点数にきちんと反映しているか、経営事項審査の評価点を見比べてみましょう。

【ポイント】

★特徴のところでもご紹介したように完成工事高について進行基準を使うと、点数に反映されることになります。会計の際に税理士さんと相談してみてください。

★もう一つ、兵庫県の場合など、積み上げ方式を採用されている場合、例えばとび土工の完成工事高を土木一式工事の完成工事高に振替(足して)えることができます。振り替えた場合のとび土工工事については、経営事項審査は受けられないことになります。


もっとも、完成工事高をあげればいいのかというと、一概にはそれが良いとも言えません。
なぜなら利益率というものが点数化されているからです。

例えば、完成工事高を上げるために利益の小さい工事を多数受けて頑張ったとします。
そうすると、残念なことに利益率が下がりますのでY点(経営状況)が下がることになります。また、利益率が低いということは、利益が薄い=将来的に会社の自己資本額が増えないということになります。もちろん、自己資本額も、Y点に含まれていますので、点数UPはあまり見込めないことになります。



【ポイント】

これ自体は、決算書類から自動的に換算されますので工夫する点はないかもしれません。
基準決算と2期平均について、どちらを選択するか点数化してから選ぶことになります。

組み合わせとしては、

①             完成工事高の2年平均×基準決算

②             完成工事高の3年平均×2期平均

③             完成工事高の2年平均×基準決算

④             完成工事高の3年平均×2期平均

の4パターンから選ぶことが出来ます。

経営状況とは、「負債抵抗力」「収益性・効率性」「財務健全性」「絶対的力量」の4つの分野を各2つずつの以下の計8項目で点数化します。

具体的には、

・X1:純支払利息比率◆

・X2:負債回転期間

・X3:総資本売上総利益率◆

・X4:売上高経常利益率

・X5:自己資本対固定資産比率

・X6:自己資本比率◆

・X7:営業キャッシュフロー

・X8:利益剰余金(個人の場合は、貸借対照表の純資産合計があたります。)

【ポイント】

★その中でも、点数の配分が大きいものが、◆のX1、X3、X6の3つになります。
したがってこれらの3つの点数UP を測ることが、最も効率が良いことにつながります。


では、どのようにすれば上がるといえるのでしょうか。

一つ言えるのは、やはり利益率を上げる(X3)ことで、利益➡将来的に自己資本額が増える(X6)ため点数が上がり、借金が減る(X1)ことで点数が上がるという、連鎖が生じます。じゃあ、どうやって利益率を上げるのか、という基本に立ち返ることになるかと思います。

具体的には、負債(借金)がないのがよいのでしょうが、負債がある場合は、負債を返済することが、点数につながるといえます。


★また、支払利息を減らすと同時に、受取利息を増やすことで、純支払利息を下げること。
出来るのは、金利を意識して借金することなどでしょうか。受取利息もきちんと計上して、雑収入にしないこと。こちらは、税理士さんにお願いしてみましょう。

★資本金を増やすことでX5、X6がUPします。もっとも、費用もかかりますので、税理士さんに、ご相談のうえで検討下さいね。

以上の点を意識していただければ、Y点UPにつながるのではないでしょうか。

技術力は、技術者の資格と元請完工高の2項目から業種区分ごとに点数化します。

★技術者の人数を増やして、資格を取得してもらいます。
実務経験より2級資格、2級資格より1級資格、点数配分が上のものを増やしていきます。特徴のところでお伝えしたように、増えた資格の点数がそのまま配点に反映されるわけではありませんが、少しずつの積み重ねが点につながるということですね。


★下請け工事より、元請工事の工事高を増やすことが点数UPにつながります。

社会性は、その他の審査項目に該当するもので、社会的貢献度等が評価されるものです。
次の10項目を点数化して合計したものに配分を乗じたものになります。


1 労働福祉

★加点あるもの
技術者、従業員の生活を保証するための制度の取り入れに対しての加点です。 

・建設業退職金共済制度の加入 15点
建退共(けんたいきょう)と呼ばれる制度の加入です。

毎年度内に、証紙を購入して貼り付け、一杯になれば手帳の更新をすることになります。
購入した証紙の納付書と共に、「履行証明願い」の申請をして発行してもらいます。


・退職一時金制度または企業年金制度 15点
就業規則や加入者証などで制度導入の証明をします。


・法定外労災補償 15点
こちらも、労災保険に入っていることの証明書が必要になります。


★減点あるもの

 ・雇用保険

 ・健康保険

 ・厚生年金保険

 上記の3点には、加入していることが前提ですので、加入していなければ減点対象となります。もちろん加入義務がある人が対象です。適用除外の場合は0点です。 


2 営業継続

★加点あるもの

基本的に、営業年数が長ければ点数が上がります。20年で30点、1点上がるごとに2点ずつ上がり、35年以上で60点の加点です。

★減点あるもの

民事再生法、会社更生法の適用があった場合は、減点になります。‐60点なので大きいですね。


3 防災活動

  • 防災協定の締結あれば、20点です。
    対象は、市と結ぶ救援協定です。単独で、または業界団体で締結する方法があります。

 

4 法令遵守

営業停止などの処分、指示処分などの有無です。建設業法を守って営業していることの評価です。



5 建設業経理

★加点あるもの 監査の状況

・会計監査人の設置 20点、

・会計参与の設置 10点

・経理処理の適正確認 2点

・無し 0点


★加点あるもの 公認会計士の人数

 会社の平均完成工事高によってランクがわけられており、設置した人数によって点数が2点刻みで10点まで加点があります。

どちらも経理処理が適正に行われていることに対する評価ですね。


6 研究開発

会計監査人を設置している会社が対象で、研究開発に関する状況を計上した開発費用(2期平均)で点数化します。会計監査人に開発費を正確に把握してもらうということですね。
開発費って何が該当するのか判断が難しいので、会計検査人に判断してもらうということでしょう。


7 建設機械保有状況

★加点あるもの

ショベル系掘削機、トラクターショベル、移動式クレーン、大型ダンプ車、モーターグレダー、の建設機械を自社で保有しているか、レンタルまたはリースしていることが必要です。

年に1度自主検査をして点検記録の提出が必要です。

所有の場合は、売買契約書も必要になります。賃貸契約の場合は、1年7カ月以上のレンタル期間があることの証明(賃貸契約書)が必要です。

保有台数は、15台以上が満点の15点、8台以上で12点です。

改正がありました。
令和5年1月から建設機械について実際の災害対応で活躍しているにもかかわらず、経営事項審査上は加点対象となっていない機械(5トン未満のダンプも土砂の運搬が可能な全てのダンプ)は改正で加点対象になりました。

8 国際標準化機構登録
★ISO9001とISO14001の登録の認証を示すもので、両方あれば10点、どちらか一方なら各5点です。


9 若年技術者育成確保の状況

★加点ある場合

若年者とは35歳未満の方をさします。
35歳未満の技術職員数が、技術職員名簿の15%以上を占めていれば、1点、新たに35歳未満の技術職員数が技術職員名簿の1%以上の場合も1点


10 知識及び技術又は技能の向上に関する取組の状況点数

★加点ある場合
CPDなど主に座学での講義で単位を取得すると、加点されます。

 もっとも、別途登録機関に登録してからになります。  コロナの際に、特に外へ出られない状況から、自宅待機中にも出来ることとして設けられていましたが、現在も継続して加点項目にあります。


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ここまで、見てきましたが、慣れない場合、なかなかご自身で細部まで確認するのは難しいかもしれません。
自分でやってみたけれど、どこか改善の余地はあるんだろうか?

そんなお悩みを持たれた場合は、お気軽にご相談くださいませ。

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お待ちしています。